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日本で卵子提供は出来るの?
そもそも卵子提供を受ける条件は?
卵子提供を受けるための条件は、以下のようになっています。
- 早発性卵巣機能不全などによって、卵子が存在しない
- 婦間の体内受精を6回以上試みたのもかかわらず妊娠・出産に至らず、なおかつその原因が卵子にあることが明らかで、医師によって妊娠・出産の確率が極めて低いと判断された
- 遺伝性疾患を持っており、本人が着床・出生前検査および妊娠中絶を望んでいない
なお注意してほしいのは、加齢によって妊娠できないケースは卵子提供の対象とならないという点です。
日本で卵子提供を受けるには?
日本国内で卵子提供を受けるには、どのような方法があるのでしょうか?以下にまとめてみました
JISARTで卵子提供を受ける
JISARTとは「日本生殖補助医療標準化機関」のことで、不妊治療を専門とするクリニックが運営する団体です。
JISARTの卵子提供ガイドラインの適用対象であると判断されれば、卵子提供実施施設とされているクリニックや病院で治療を受けることができます。卵子提供ガイドラインの内容は前述のとおりです。
年令によっては卵子提供を受けることができない場合がありますが、この年令のボーダーははっきりとは決まっておらず、医師の判断に任せられています。一般的には、妻の年齢が50歳代より高齢の場合は卵子提供を受けられないというケースが多いようです。
また、提供側にも40歳未満でひとり以上の子供がいる夫婦という条件があります。
OD-NETで卵子提供を受ける
もうひとつの専門団体であるOD-NETは「卵子提供登録支援団体」のことで、ここにレシピエント登録をして、適合するドナーが見つかれば治療を受けることができます。
OD-NETは、不妊専門クリニックにて提供された卵子による体外受精を支援するNPO法人です。レシピエント登録については、以下の条件を満たしていれば登録可能です。
- 卵子がないと診断された女性
- 女性の年齢は申請時40歳未満とする
- 卵子がないと診断された女性
登録されているドナーの中から適合するものが見つかった場合には、説明・カウンセリングを経て施設内倫理委員会を行い、承認されれば治療を行います。
日本で卵子提供を受けるのは実は難しい
日本国内での卵子提供を受けることは、まったく不可能というわけではありません。しかし、やはりハードルが高いのは事実です。ここでは、国内での卵子提供を受けることが難しい理由をまとめてみました。
法整備が整っていない
そもそも日本では、海外に比べて卵子提供についての制度や法律が十分に整っていません。
その原因としては、卵子提供によって生まれた子供が、ドナーの子供なのかそれともレシピエントの子供なのかが日本の法律でははっきりしないことが挙げられます。生まれた子供の扱いがはっきりしないというわけです。
ただし、出産した人を母親とみなす法律はあるので、海外で卵子提供を受けた場合にはこの点はあまり問題となりません。また、日本産婦人科学会は「日本では卵子提供プログラムを行わない」としています。これによって、日本産婦人科学会に所属している施設では卵子提供を受けられない状態となっています。
卵子提供を受けるための条件が厳しい
日本国内で卵子提供を受けるための条件は、海外でのそれより厳しくなっています。
前述の通り、国内ではまず卵子提供を受けるための施設が少ないことに加え、加齢による卵巣機能の機能低下が原因の不妊の場合は卵子提供を受けることができません。つまり、卵子提供を日本で受けるには年齢制限があるのです。
この条件のために、病気による早期閉経、先天的な原因による不妊女性に限られることになりますが、実際に卵子提供を求めているのは45歳以上の高齢者というすれ違いが起こっているのです。
ドナーを自分で探さなくてはいけない
厚生労働省による「精子・卵子・胚の提供等による生殖補助医療制度の整備に関する報告書」によれば、「ドナーは匿名者のものに限る」と定められています。
これは、ドナーが血縁的に近い人物であったり友人・知人であったりすると、家族関係が複雑になってしまい、生まれた子供の出自や人間関係に軋轢が生まれることや、親しい間柄だと卵子提供の教養といったようなトラブルが起こる可能性を危惧してのものなのですが、実際にはドナーは自分で探さなくてはならないので、この条件を満たすのは非常に難しいと言わざるを得ません。
卵子提供に重要なドナー探しについて卵子提供は海外でするべき
れまで述べてきたように、国内で卵子提供を受けるのは不可能ではないものの、そのハードルは非常に高い状態となっています。そこでおすすめなのが、海外で卵子提供専門エージェントを通した卵子提供です。
海外では不妊治療の一環として卵子提供を行っている国も多くあり、卵子提供を受けるために海外へ行く人も少なくありません。
海外では卵子提供のハードルが日本に比べて非常に低いという利点があり、胎児を育てられる健康な子宮と受精が可能な精子があれば提供を受けられるくらいハードルが低いのです。
また、ドナーについても日本人ドナーからの提供を受けることも可能なので、卵子提供を受けて出産に至った人の多くは海外で卵子提供を受けていると考えていいでしょう。
海外での卵子提供については、ドナー探しやその他のプランをすべて請け負ってくれる卵子提供エージェントがいますので、ぜひとも利用してみましょう。